三島うなぎの特徴
富⼠⼭に育まれた清らかな湧水においしさの秘訣あり。
浜名湖などの産地から三島に運ばれてきた活きたうなぎを数日間餌なしで泳がせることによって、
余分な脂分も落ち、臭みが消えることで美味しくなります。
水の都 三島
「富士山の白雪朝日で溶ける 溶けて流れて三島にそそぐ」と歌われる全国的にも有名な農兵節。これは富士山に降った雪や雨が山体にしみ込み、そして伏流水となって三島の地に湧き出るということを歌っています。三島の主な湧水地は楽寿園・白滝公園・菰池公園などがありこれら湧水地から湧き出た水は蓮沼川、源兵衛川、御殿川、桜川などとして流れていきます。三島市は三島駅からすぐに楽寿園があり、また街中を趣のある源兵衛川などが流れ、地元、県外問わず多くの人々に愛されています。
「化粧水」が引き出す、うなぎ本来の味わい
うなぎは濁った水の中で多様な餌を摂取して育つことから、どうしてもその身に生臭さや泥臭さがついて回ります。
しかし三島では、昔から「化粧水」とも呼ばれた名水にうなぎの身をじっくりとさらすことでその臭みを洗い去り、うなぎ本来の味わいを引き出しています。
酸素を多量に含んだ清冽な水によってキュッと引き締められたその身こそが、三島うなぎの美味しさの秘密なのです。
鍵は清らかな富士山の湧水
三島では富士山の湧水を水源としています。三島市で使用される水道水は、すべて地下からの富士山の伏流水を水源とし、伊豆島田水源地と湧水群のある柿田川から取水される駿豆水道から供給されています。水質はまろやかな軟水。わずかですがカルシウム、マグネシウム、鉄などのミネラルや二酸化炭素を含む湧水です。
三嶋大社にまつわる、「うなぎは水神の使者」の言い伝え
三島では古くから市内の川に数多くのうなぎが生息していましたが、いつの頃からかうなぎは三嶋大社の「神池」に棲む神の使者や水神様の化身として崇められ、うなぎを食べると大明神の神罰が当たると言い伝えられるようになりました。
これも豊かな水に恵まれた三島ならではの水神信仰を物語るもので、その習わしは江戸時代末期まで連綿と続きました。
そんな三島でうなぎが食べられるようになったのは一説によると明治維新の頃のこと。薩摩・長州の兵隊達が三島に宿泊した際、この言い伝えを知らない兵士が争ってうなぎを食べたにも関わらず、何の神罰も当たらなかったことから、三島の人々もうなぎを食べ始めるようになったと言われます。
とは言え神の聖地である三嶋大社に限っては、近年までこの禁忌が引き継がれ、社地内でうなぎを食べられるようになったのは戦後になってからのことなのだそうです。
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(三島うなぎShort)